No.221「ヘルニア=手術」じゃない。知っておいてほしい椎間板ヘルニアの本当の姿

こんにちは、スタジオSALUSの光次です。

先日、レッスンの合間にメンバーさんとお話ししていたときのことです。

スタジオに置いてある骨模型を見て「ここ、赤くなってますけど何ですか?」と聞かれました。

それは腰椎の椎間板ヘルニアを表した部分だったんです。

その質問をきっかけに、今日は「椎間板ヘルニアってそもそもどんなものなのか」について、少し丁寧にお話ししてみようと思います。

最初にお伝えしておきたいのですが、私は医師ではありません。

もしご自身にヘルニアの症状がある場合は、必ず医療機関を受診して相談してください。

周りに同じ悩みを抱えている方がいれば、もちろん私に相談していただいても構いませんが、

この記事はあくまで「知っておくと安心できる基礎知識」として読んでいただければと思います。

今回の内容は、私が独自に考えたことではなく、

日本整形外科学会と日本脊髄病学会が監修している「腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021」という、

この分野で最も信頼されている指針をもとにしています。

整形外科の専門家たちがエビデンスを積み重ねて「分かっていること」と「まだ分かっていないこと」を整理した内容ですので、

一部の専門家の個人的な見解とは違う、しっかりとした裏付けのある情報だと考えていただいて大丈夫です。

まず知っておいていただきたいのは、

一度飛び出してしまった椎間板は、60%以上の症例で画像診断上「退縮」する、

つまり自然に小さくなったり吸収されたりすることが分かっているという点です。

いつ吸収が始まるかはまだはっきりしていないのですが、

3ヶ月以内に吸収される例は少なくないとされています。

つまり「ヘルニア=一生付き合う病気」ではなく、体には自らそれを縮小させていく力があるということですね。

この事実を知っているだけで、診断された直後の不安はかなり和らぐのではないかと思います。

ガイドラインでは、

ヘルニアになりやすい方の特徴として「全身の関節の弛緩性が高い」ことが挙げられています。

分かりやすく言うと、

運動やストレッチを特にしていないのに、

股関節がぐっと開いたり、肘や膝が伸びすぎてしまうような、

いわゆる「体が柔らかい」タイプの方です。

医療の現場ではこの弛緩性を調べるテストがいくつかあり、

肘や膝が反りすぎていないか、

あるいは親指を手首側にぐっと近づけたときに前腕に簡単についてしまわないか、

といった項目で確認します。

こうした関節の弛緩性が高い方は、

腰椎の可動域そのものも大きくなりやすく、

その「動きすぎ」がヘルニア発症のリスクとして報告されているそうです。

もう一つ興味深いのは、重量物を持ち上げたことがきっかけで発症する、

という分かりやすいエピソードは実はそれほど多くなく、

はっきりした受傷のきっかけがないまま自然に発症するケースが多いということです。

つまり、肉体労働のような外的な負荷だけがヘルニアの原因というわけではなく、

体そのものが持つ特性(関節の弛緩性など)が大きく関わっている可能性が高いということですね。

簡単なまとめをすると…

  • ヘルニアは60%以上が自然に退縮し、3ヶ月以内に吸収される例も少なくない
  • 関節の弛緩性が高い方は腰椎の可動性も大きくなりやすく、発症リスクにつながる
  • 「重い物を持ったから」という明確なきっかけは意外と少なく、自然発生的に起きることが多い

次回は「どんな人が特にヘルニアのリスクを抱えやすいのか」について、もう少し掘り下げてお話しする予定です。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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