No.222 ヘルニアに「なりやすい人」「なりにくい人」

こんにちは。
北千住のセミパーソナルスタジオSALUSの光次です。

前回、椎間板ヘルニアの基本的な特徴について「腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021」をもとにお話ししました。

今日はその続きとして、「どんな人にヘルニアのリスクが高いのか」

というテーマで見ていきたいと思います。

まず、ガイドラインには「職業」による影響についても記載があります。

実は、その中にはヘリコプターのパイロットや宇宙飛行士といった、

正直なところあまり身近には感じられない職業も挙げられています。

ここはガイドラインに書いてある通りにご紹介しているだけなので、

あまり実生活の参考にはならないかもしれません。

一方で、もう少し身近な話として、

医師をはじめとする医療従事者もヘルニアのリスクが高い職業として報告されています。

もう一つ興味深いのが、

「職業性の全身振動暴露」という要因です。

難しい言葉ですが、簡単に言うと

「仕事中ずっと体が振動にさらされている状態」のことです。

具体的には、

トラック・バス・タクシーの運転手さんのように、

長時間座ったまま車体の振動を受け続けるお仕事が当てはまります。

同じ「座って仕事をする」でもデスクワークとは違い、

常に体が揺れている状態が続くため、ヘルニアのリスクが高まると考えられています。

同じ理由で、

ショベルカーなどの重機や農業用トラックの操縦なども、

座ったまま振動を受け続けるという点でリスクが高い職業として挙げられています。

これは少し意外に感じるかもしれませんが、

喫煙量が多い人ほどヘルニアのリスクが高いというデータもあるそうです。

ただし、なぜ喫煙とヘルニアに関連があるのか、

そのメカニズムまでははっきり分かっていません。

一つの見方として、先ほどのような全身振動にさらされる職業に就いている方は喫煙率も高い傾向がある、

といった間接的なつながりが背景にある可能性も考えられます。

ここで大切なのは、

「相関関係がある」ことと「因果関係がある」ことは必ずしもイコールではない、

という視点です。

喫煙している人にヘルニアが多いというデータがあっても、

それが「喫煙が直接の原因である」と言い切れるわけではありません。

この点は少し冷静に見ておく必要がありそうです。

さらに、遺伝的な要因についても触れられています。

特に若い世代でヘルニアになる場合は、

家族性、つまり遺伝的な影響が関わっているケースが多いとされていて、

双子の研究では若いうちに同時に発症する割合が高いことも報告されています。

椎間板はコラーゲンというタンパク質でできている組織です。

そのため、コラーゲンの生成に関わる遺伝子に何らかの影響がある方は、

椎間板の状態にも影響が出やすいのではないか、という見方がされています。

まとめると、

  • 全身振動にさらされ続ける職業(運転手、重機オペレーターなど)はヘルニアのリスクが高い
  • 喫煙量が多い人ほどリスクが高いとされるが、因果関係までは明らかになっていない
  • 若い世代でのヘルニアには遺伝的な影響(家族性)が関わっているケースが多い

次回は、いよいよ「手術についてはどのように考えるべきか」というテーマでお話ししていく予定です。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント