No.133 湿布について考える

日本人の多くは、

何か怪我をしたり痛みを感じたとき、

一番最初に相談しにいくのは「整形外科」でしょう。

そして、その整形外科で特に多く処方させるものといえば「湿布」です。

整形外科における湿布薬の処方は、

以前からもかなり問題視されていて、

約1300億円程度のお金が毎年医療費として湿布薬に使われていたそうです。

そして2016年からは「湿布の処方のしすぎ」を理由に、

一回の処方で出せる湿布の枚数を70枚までに、

そして2022年からは63枚までに制限されました。

もちろん、この湿布が科学的根拠があるならば良いのですが、

実はこれについてもかなり曖昧な見解しか存在しません。

それもそのはず。

湿布自体、世界的に見れば

処方されるのは日本と中国くらいと言われています。

日本では薬局に行けば本当にたくさんの種類の湿布が陳列しています。

でも、ありがたがって湿布を利用しているのは日本人くらいなものです。

世界的に見れば、アイシングやホットパックを用いるのが一般的。

湿布すら知らないのです。

そして、このような話をすると必ず出てくるのが、

「『冷湿布』や『温湿布』なら良いのでは?」

という疑問。

これについてもお答えすると、

『冷湿布』と『アイシング』は全く別物です。

冷湿布というのは、あくまでも「冷感」であって、実際に冷たいわけではありません。

「冷たく感じる」だけです。

そうではなく、実際に氷を使って冷やすことが必要です。

日本は現役世代でも医療費が3割の負担で受けることができます。

もちろん薬も3割で買うことができます。

これはとても素晴らしいことです。

ただ、だからと言って無駄遣いをすべきではありません。

これから私たちは、

本当に必要な医療と、そうでないものを見極める目を持つことが、

求められているのかもしれません。

なんてな。

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