No.134 膝について考える

こんにちは。

studio SALUSの光次です。

今日は膝の軟骨について。

厚生労働省の推計によると、

現在日本で膝痛に悩まれている方は3,000万人ほどいると言われています。

国民病とも言われる腰痛が3,000万人ですから、

すでに腰痛と膝痛は同じくらい

日本人にとって馴染みのある疾患だということが言えます。

そんな膝ですが、

実は膝の軟骨は痛みを感じないってご存知でしょうか?

実は医師やトレーナーなどの専門家ですら

勘違いしている方もいらっしゃるのですが、

膝の軟骨には痛みを感じるセンサー(神経)はありません。(正確には、一部存在しますが、ほぼ無いといって申し分ない)

その証拠に、皆さんは立つことができるのです。

もしも膝の軟骨に痛みを感じるセンサーがあれば、

痛くてあることはできないでしょう。

両脚で体を支えることはできないはずです。

でも実際には痛みを感じる人が3,000万人もいます。

なぜ、膝の痛みを感じるのでしょうか。

それは、膝の周囲に存在する他の組織が痛みを感じるからです。

膝の関節を構成するのは、軟骨だけではありません。

骨、靭帯、筋肉、関節包、そして滑膜(関節内を覆う膜)など、

さまざまな組織が一体となって膝関節を機能させています。

この中で、痛みを感じるセンサー(神経)が豊富に存在するのは、

滑膜や靭帯、関節包です。

たとえば、

膝を酷使したり、

体重が過剰にかかったりすると、

膝関節内で炎症が起きることがあります。

この炎症が滑膜を刺激することで、

痛みとして感じられるのです。

また、膝の靭帯が損傷したり、

関節包が過剰に引っ張られたりすることでも

痛みが発生します。

痛みがあるにもかかわらず放置していると、

膝の周囲の筋肉が衰え、

関節への負担がさらに大きくなる悪循環に陥る可能性があります。

膝をかばうような歩き方を続けていると、

腰や股関節にも影響が及び、

最終的には全身のバランスが崩れてしまうこともあります。

膝痛を防ぐため、または軽減するためには、以下のような対策が有効です。

1. 体重管理

体重が増えると膝への負担も増加します。適正体重を維持することは、膝痛の予防にとって非常に重要です。

2. 筋力トレーニング

特に太ももの前面(大腿四頭筋)や後面(ハムストリングス)の筋肉を鍛えることが、膝を安定させるのに役立ちます。筋力が高まることで、膝への負担を軽減することができます。

3. ストレッチ

筋肉や靭帯が硬くなると膝の動きが制限され、痛みが悪化することがあります。日常的にストレッチを行い、柔軟性を高めることが大切です。

4. 適切な運動

水中ウォーキングや自転車漕ぎなど、膝への負担が少ない運動がおすすめです。運動を通じて膝関節周辺の血流を改善し、炎症を抑える効果が期待できます。

5. 早期の医療相談

痛みが長引く場合は、整形外科やリハビリの専門家に相談することが重要です。放置せずに適切な診断を受けることで、悪化を防ぐことができます。

膝の軟骨自体は痛みを感じませんが、

膝の痛みを感じる原因は、

周囲の組織が損傷したり炎症を起こしたりすることにあります。

膝痛を予防・改善するためには、

日頃から体重管理や筋力トレーニング、

柔軟性の維持に取り組むことが大切です。

膝の健康は、私たちの日常生活の質に直結しています。

痛みを軽視せず、自分の膝と向き合う習慣をぜひ身につけてください。

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